陳情 区立幼稚園の存続についての賛成討論 2016年中野区議会 第3回定例会本会議

 2016年第3回定例会で行われた区立幼稚園の存続に関する陳情など4件の陳情について、賛成討論を行いました。


 ただいま議題に供されました第4号陳情、区立幼稚園存続を願うことについて、第5号陳情、区立幼稚園の廃園案の検討について、第6号陳情、10ヵ年計画(第3次)改定素案において示している今後の認定こども園の整備について、及び第7号陳情、区立幼稚園の存在意義について再検討を願うことについての計4件の陳情につきまして、日本共産党議員団の立場から一括して賛成の討論を行います。

 会派としては、民間の幼稚園や認定こども園が果たしている役割は十分認識しています。しかし、今回、区が新しい中野をつくる10か年計画(第3次)で示し、進めようとしている区立幼稚園の廃止は、子育て施策・幼児教育における公的責任の後退と言わざるを得ません。

 陳情にもあるように、区立幼稚園は特別な支援を必要とする子どもの受け皿としても重要な機能を担っています。その全てを民営化してしまえば、区立幼稚園が果たしてきた積極的機能が低下し、多様な幼児教育を区民が選択することができなくなってしまいます。区立幼稚園は保幼小連携の取り組み、地域コミュニティの拠点としての活動などでも、公立ならではのかけがえのない役割を果たしています。ひがしなかの幼稚園の3歳児クラスでは、今年度、定数16名に対し81名の申し込みがあり、需要が増加傾向にあることも明らかとなっています。

 区には、幼児教育における継続性、公共性を保障する責任があります。幼児教育は、子どもの最善の利益を保障する観点が最優先されなければならず、全ての子ども一人ひとりが平等で公平な格差のない教育を享受できるよう、機会均等を保障するという公共性を担保しなければなりません。そして、この公共性を経営的効率のみにとらわれることなく、安定的、継続的に供給するために、行政が幼児教育の提供者として直接責任を負う体制を堅持することが求められています。

 2003年7月、文教委員会に報告された「区立幼稚園の役割、機能及び配置のあり方について(案)」の中でも、区立幼稚園について「障害児を積極的に受け入れるなど、公立としての特色を生かす」、「中野区の幼児教育を質的に向上させる中核的な存在として役割を果たす」とされており、「すべての幼児教育を民間に委ねてしまうのでは区の責任を十分果たすことができない」とする区の見解も示されています。

 ことし1月、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)(改定素案)において、唐突に区立幼稚園を廃止する方針が示されました。多くの方が説明会などで見直しを求める声を上げる中、4月に計画として策定したことはあまりにも拙速であり、問題です。だからこそ、この間、区立幼稚園の存続を求める1万3,371筆もの署名が集められ、議会にも多くの方々が傍聴に来られています。これだけの保護者の方々、地域の方々の思いに背を向けて、区立幼稚園の役割は終わったと切り捨て、一方的に廃止を押しつける区の姿勢を認めるわけにはいきません。区立幼稚園を廃止する計画は直ちに白紙撤回し、今後の区立幼稚園のあり方については、保護者、関係者、地域の意見を聞きながら再検討することを強く求めて、計4本の陳情に対する賛成討論といたします。


※陳情は以下のような採択となりました。

第4号
陳情
区立幼稚園存続を願うことについて
(反対=自民、賛成=共産、公明、民進)
採択
第5号
陳情
区立幼稚園の廃園案の検討について
(反対=自民、公明、民進、賛成=共産)
不採択
第6号
陳情
10ヵ年計画(第3次)改定素案において示している
今後の認定こども園の整備について
(反対=自民、公明、民進、賛成=共産)
不採択
第7号
陳情
区立幼稚園の存在意義について再検討を願うことについて
(反対=自民、賛成=共産、公明、民進 )
採択

2016年中野区議会 第1回定例会本会議 一般質問


1 子ども支援・学校教育について
 (1)学校再編について
 (2)教科書採択について
 (3)U18プラザ・児童館の廃止について

2 災害対策について
 (1)感震ブレーカーについて
 (2)コミュニティFMについて

3 商店リニューアル事業について

4 その他


 2016年第1回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

 初めに、子ども支援・学校教育について質問します。

 まず、学校再編について伺います。

 昨年11月、統合新校の施設整備方法の変更があり、大規模改修としていた全ての統合新校を改築とすることが明らかになりました。変更の理由として、計画を策定した時点より児童・生徒数の増加が見込まれるとしています。中野区立小中学校再編計画(第2次)が策定された2012年度に見込んでいた今年度の区立小・中学校の生徒数は、中学生がほぼ推計どおりである一方、小学生は推計よりも400人増となっています。

 この間、若年層を中心とする転入超過や出生率の上昇が続いており、ゼロ歳から5歳児の人口は、2010年1月の1万869人から、2015年12月には1万2,967人となり、6年間で約2,100人増加しています。さらに、区は、少子化対策に合わせてさらなる子育て支援を講ずることとしていることから、今後6歳から14歳の人口が増加していくことが想定されると述べています。また、区内各所でマンション建設や計画が進んでいることからも、若年層の転入傾向は一定続くことが考えられます。

 そこで、現在ゼロ歳の子どもたちが小学校に入学する時点で区内の小学校の児童数はどの程度増加すると想定しているのでしょうか、伺います。

 大規模改修から改築へと変更する理由について、児童・生徒数の増加に加え、新たな教育活動への対応と、地域との連携に必要な施設などの確保としています。当初の中野区立小中学校再編計画(第2次)では示されていなかったこの新たな教育活動への対応とは、具体的に何を意味しているのでしょうか。また、地域との連携に必要な施設とはどういった施設なのでしょうか、伺います。

 学校規模について、今国際的に小さな学校が子どもの教育や成長にとって望ましいとされています。WHOもさまざまな調査研究を集約した上で、学校は小さくなくてはいけないと各国に報告しています。大規模学校であるほど教育の困難は増大するとされ、小さな学校は、子どもの人格形成、連帯、学力、地域の支援といった点においてすぐれているというのが今や世界の常識となっています。一定以上の規模を確保したほうが教育効果が高いという政府の考え方に正当な根拠はなく、適正規模については改めて議論の必要があります。

 現在、中野区には区立小学校25校に合計302学級が配置されています。今後の学校再編により、小学校は25校から20校に統合されますが、区がこれまで示してきた18学級が区立小学校の望ましい規模という考え方に変わりはないのでしょうか、伺います。

 学級の規模を小さくすることによって、子どもたちに質の高い教育を行える点や、教員と子どもたちの触れ合いが密になりきめ細かい指導が実践できるなど、少人数学級を求める声が広がっています。2010年、文部科学省が行った今後の学級編制及び教職員定数のあり方に関する国民からの意見募集において、小・中学校の学級規模に関する意見のうち、望ましい学級規模として26人から30人を挙げる意見は61%に上りました。少人数学級を推進している秋田県では、全国学力・学習状況調査において好成績を上げていることが注目されています。さらなる拡充を求める声を受け、来年度からは小・中全学年で少人数学級が実施されます。

 中野区では、学力の向上に向けた習熟度別授業などを行っていますが、少人数学級は、いじめの早期発見や非行の抑止、不登校や欠席率の低下という生活面での実績も評価されています。こういった少人数学級の効果について、区はどのように認識しているのでしょうか。また、自治体独自の努力で少人数学級を進める動きが広がっています。中野区としても、東京都の学級編制基準に委ねるのではなく、ニーズを反映し、少人数学級の拡充を検討してみてはいかがでしょうか、伺います。

 前期の中野区立小・中学校再編計画において統廃合が行われた平和の森小学校では、いまだ新校舎建設のめどが立っておらず、児童は休み時間の活動範囲が制限されるなど、キャパシティを超えた学校での生活を余儀なくされており、教室不足も深刻な状況にあります。区内学童クラブの待機児童も深刻な問題です。昨年11月から、児童館併設の学童クラブにおいて待機となった児童に対し、学童クラブに準じたサービスの提供を児童館が行うという状況も生み出しています。

 2008年、学校再編計画に基づいて最初に新設された桃花小学校では、今月1日現在、12人の学童クラブ待機児童が出ています。こういった状況を踏まえて、前期の再編計画に対する区としての評価を伺います。

 学校再編については、拙速に過ぎるということがないよう慎重の上にも慎重を期し、今後の少人数学級の拡充や人口推計を踏まえ、計画の見直しも含め再度検討すべきではないでしょうか、見解を伺います。

 次に、教科書採択について伺います。

 中野区教育委員会では、2016年度より、区立中学校で使用する教科書について、昨年臨時会で6回にわたり協議を行い、8月7日開催の教育委員会定例会で採択が行われました。そこで、まず中野区における教科書採択の透明性について伺います。

 文科省は、昨年4月、各教育委員会に対して、採択においては地域住民への説明責任を果たすために積極的な公表を行うこと、さらに開かれた採択を推進する観点から、有用と思われる情報の公表についても積極的に検討することとして、透明性を求める通知を出しています。中野区教育委員会は非公開の臨時会で協議を行い、公開して行われる定例会において教科書が採択され、後日臨時会の議事録を公開しています。他の自治体では、透明性を確保するため、臨時会の冒頭に行われる選定調査委員会の報告から、区民に公開された場で協議がされているところもあります。中野区の教科書採択においても、より一層透明性を高めるために、教科書採択の臨時会を公開で行うべきではないでしょうか。見解を求めます。

 文科省の通知では、調査研究に基づく採択が義務付けられています。また、調査員等が作成する資料において十分な審議を行うことが必要であることも示されています。しかし、6回開かれた臨時会の議事録を見ても、教科用図書選定調査委員会の報告書及び調査研究会、学校、保護者、区民の意見を踏まえた、または参考にした旨の発言がほとんど見当たりません。教育委員会の中で、調査報告の内容について、いつ、どのように議論されたのでしょうか、伺います。

 そもそも教科書を採択するに当たり最も的確な判断ができるのは、子どもと日常的に接し、子どもの状況を一番理解し、実際に教科書を使って子どもの学習を指導する現場の教員です。国際的に見ても、教科書を採択する権限は教師や学校にあるという認識が主流となっています。国際労働機関(ILO)、教育科学文化機関(ユネスコ)が採択した教員の地位に関する勧告においても、教員は生徒に最も適した教材及び方法を判断するための格別の資格を認められた者であるとし、教科書の採択については不可欠な役割を与えるべきであると述べています。

 中野区における教科書採択においても、調査研究が形骸化しないよう意見や報告について十分な議論を行うとともに、子どもの学習権保障の観点から、教員の意見がより尊重される形で教科書採択の判断がなされなければならないと考えますが、認識を伺います。

 昨今、教科書採択をめぐって出版社のルール違反が相次いで判明しています。文科省は、教科書を発行している出版社が外部への流出が禁止されている検定対象の教科書を教員に見せ、意見を聞いた謝礼として現金などを渡していた問題を受け、ことし1月22日、各出版社による自己点検、検証の報告結果を公表しました。調査を行った22社のうち、12社で不正があったことが明らかとなっています。東京都でも435人への検討教科書の閲覧があり、うち339人が謝礼を受け取っていたということが判明しています。

 選定にかかわる人物に対し、図書カードや中元、歳暮を贈っていたという事例も確認されています。こういった不正は教科書採択の公平性、透明性を根本から揺るがしかねない不適切な行為です。文科省は、教育委員会に対し、学校とも情報提供をはじめ密に連携し、採択の公正確保を一層徹底することが重要であると通知しています。さらに公正の確保に関し問題があると考えられる場合には、教育委員会等において適切な措置を講ずると示されています。

 区では、公正確保を徹底するためにどのような取り組みを行っているのでしょうか。また、問題を把握した場合、どのような措置を想定しているのでしょうか、伺います。

 次に、U18プラザ・児童館の廃止について伺います。

 このたび示された10か年計画(第3次)改定素案において、U18プラザの廃止が明記されています。これまで中野区は小学校内のキッズ・プラザ開設に伴い児童館を順次廃止するとしながら、おおむね中学校区に一つのU18プラザ9館を整備していくこととし、既に3館が開設しています。

 そこで、まず伺います。U18プラザの廃止とともに、今後U18プラザに移行するとしてきた児童館をはじめ区内17カ所の児童館は全て廃止していくということでしょうか、伺います。

 児童館は乳幼児親子が集う場としても積極的な活動を展開してきました。今後区は乳幼児親子の居場所として、商店街の空き店舗などを活用し、区内20カ所に子育てひろばをふやしていくとしています。10か年計画(第3次)改定素案によれば、子育てひろばについて、保護者の孤立感や不安解消のため、乳幼児親子が交流し相談を受けることができる場としており、乳幼児自身にとっての機能については何ら示されていません。U18プラザや児童館は、乳幼児にとって広々としたスペースでのびのびと体を動かせたり、読み聞かせ会や人形劇をはじめ、趣向を凝らしたイベントを楽しむことができる場所です。恵まれた職員、施設のもとで、健やかに成長できる環境が整った児童館の機能が空き店舗といった限られたスペースでは保障できないことは明らかです。

 子どもの育ちを支える地域づくりとして、子育てひろばの設置やすこやか福祉センターを地域の子育て支援の拠点として整備していくことは重要だと考えます。しかし、それと引きかえに児童館の持つ空間やノウハウ、地域のコミュニティやネットワークを潰すことがなぜ必要なのでしょうか、伺います。

 昨年度、U18プラザ、城山ふれあいの家の利用状況を見ると、乳幼児の利用が5,224人、中高生が3,205人に対し、小学生は1万3,048人となっています。放課後、キッズ・プラザが設置されている小学校からも多くの児童が集まっています。キッズ・プラザを利用する児童は低学年が中心です。高学年になると、低学年利用者数の5分の1程度の利用となっております。ふれあいの家に集まる児童からは、放課後は学校から出たいという声が多く、キッズ・プラザを利用しない理由として、ゲームやカードで遊べない、お菓子やジュースが禁止されているなどの声があります。U18プラザや児童館は多くの小学生にとって放課後の貴重な居場所であり、交流の場となっています。

 児童館が廃止された自治体では、子どもの非行の増加や、事件、事故に巻き込まれるケースがふえたと指摘する専門家もいます。中野区において、児童館は子どもの成長を地域で見守るコミュニティの核としてかけがえのない役割を担ってきました。児童館を廃止して異なる施設に転換する自治体がある一方、子ども支援の柱として児童館機能の充実を目指している自治体もあります。区は小学校内にキッズ・プラザを配置することで児童館を廃止していくとしていますが、そもそもキッズ・プラザ事業は放課後子ども教室推進事業として始まったものであり、児童福祉法40条に基づき行われる児童館事業を廃止する理由にはならないと考えます。見解を伺います。

 このたびの改定素案では、U18プラザを廃止し、中高生の社会参加の支援については、地域とのつながりや社会参加に向けた事業を民間等を活用しながら実施していくとあります。具体的にどういった事業をどのような民間を活用し、いつから実施するのでしょうか、伺います。

 中野区には中高生が集中して勉強に取り組むための自習室が少なく、区内の図書館も試験勉強などに利用することはできないという状況です。U18プラザや児童館では、中高生の利用に対し学習支援や自習室のような取り組みが積極的に行われています。中高生限定の自習室を用意したり、定期試験前に学習専門室をつくり勉強に専念できる環境を提供する施設も多く、学習室で大学生や地域のボランティアによる無料塾を行っているというところもあります。南中野児童館では、夏休みにシルバー人材センターから元教師を派遣してもらい、英語と数学の個別指導を行うなど、各施設が限られた職員のもと勉強したいという中高生の声に応えるため努力し、生徒からも保護者からも高い評価を受けています。学習に取り組める身近な場所として、地域の児童館やU18プラザが中高生の居場所としての役割を発揮しています。このような取り組みに対し、区としての評価を伺います。

 このように児童館やU18プラザは、乳幼児親子、小学生、中高生、地域住民にとってかけがえのない地域福祉活動の拠点施設となっています。さらに区内で開園が進む園庭のない認可保育園をはじめ、認証保育園や家庭的保育事業で過ごす子どもたちに、安全な遊び場として日常的に施設を提供しています。U18プラザに転換した児童館では、区から具体的な方針が示されない状況のもとで、現場職員が週6日、午後7時まで開館するなど、地域の子どもたちと真摯に向き合い、多くの来館者を得て事業も拡大し、利用実績も上げ、幅広い地域活動支援に邁進してきました。そういった努力を一方的な方針転換で踏みにじるようなこのたびの決定は到底認めるわけにはいきません。

 子どもの最善の利益を保障する責任は自治体にあります。区は子ども・子育て支援に対ししっかりと公的責任を保持し、健やかな成長を保障しなければなりません。今回示されたU18プラザの廃止やこれ以上の児童館の廃止は、児童福祉法の理念や児童の最善の利益の必要性をうたう子どもの権利条約に照らしても正当性がありません。改定素案で示された重大な方針転換において、事前に地域や職員、利用者を交えた議論も説明もなく、突然示されたU18プラザの廃止及びこれ以上の児童館の廃止は見直すべきだと考えます。見解を伺いまして、この項の質問を終わります。

 次に、災害対策として、感震ブレーカーについてお聞きします。

 地震火災の出火原因は時代とともに変化してきました。関東大震災では、かまどや七輪からの出火が中心でしたが、その後、ガスや石油機器からの出火がふえ、近年の大規模地震においては、主に電気が火災の原因となっています。東日本大震災や阪神・淡路大震災では、地震に関連して発生した火災のうち、出火原因が特定できるものの約6割が電気を原因とする通電火災とされています。地震の揺れにより落下、転倒した電気機器が原因の火災や、停電から電気が復旧した際に発生した火災が多く、これらの火災対策には感震ブレーカーの有効性が確認されています。東京都では、木密地域不燃化10年プロジェクトとして、都内の木造住宅密集市街地のうち、大地震が発生した際特に大きな被害が想定される地域を対象として、平成32年度までに重点的、集中的な取り組みを実施するとしています。木造住宅が密集する地域を中心に、燃えない、燃え広がらないまちとするための計画です。

 中野区地域防災計画によれば、首都直下型地震の被害想定として、区内の出火件数が24件に対し、焼失棟数は7,222棟を想定しています。一つの火災が多くの住宅を巻き込む大火災につながることが懸念されています。区では、老朽戸建住宅の建てかえ費用の一部や、老朽建築物の除却費用等を助成することにより不燃化建てかえを促進するとしています。これらの取り組みによって火災の延焼を最小限に食いとめることは重要ですが、まず火災の発生を防ぐために、感震ブレーカーの設置は有効だと考えます。

 2014年3月、内閣府に設置された中央防災会議が取りまとめた南海トラフ地震防災対策推進基本計画においても、地震防災対策の推進に関する基本的方針の中で、火災が多数発生した場合消火活動の困難さを考慮し、火災を発生させないことを目的とする事前の対策を推進すると示されています。さらに感震ブレーカー等の普及について、重点的に普及を推進すべき地域の選定や、目的を設定して推進することが盛り込まれています。今後中野区においても広く感震ブレーカーを普及させることが喫緊の課題だと考えますが、どのような取り組みを検討されているのでしょうか、伺います。

 感震ブレーカーには、数万円の規格品から数千円の補助器具までさまざまな種類があります。分電盤に内蔵されたセンサーにより揺れを感知しブレーカーを落として電力供給を遮断する分電盤タイプ、センサーが揺れを感知して疑似漏電を発生し漏電ブレーカーを作動させる感震リレータイプ、コンセントに内蔵されたセンサーが揺れを感知しコンセントからの電力供給のみを遮断するコンセントタイプ、地震の揺れによる重りの落下や感震センサーによって作動するばねの力によってブレーカーのノブを操作し電力供給の遮断を補助する簡易タイプなどがあります。

 足立区では、昨年11月1日から、分電盤タイプと感震リレータイプの機器購入と工事にかかった費用の補助申請を受け付けています。区が定める約1,400ヘクタールの特定地域内において、旧耐震基準の木造住宅に住む人を対象に上限5万円を助成、70歳以上の単身者家庭や要介護者が住む世帯などには上限8万円の助成を行うというものです。開始から約1カ月で予定していた50件の申し込みがあり、来年度はさらに枠を広げる予定となっています。また、杉並区では、ことし3月下旬から、大きな被害が想定される地域に限定し、3,000世帯に簡易タイプの感震ブレーカーの設置補助を行います。機器代約6,000円を区が負担し、本人負担は設置費用2,000円となります。感震ブレーカーの設置補助は、目黒区が来年度当初予算に盛り込むなど、23区内の自治体でも進んでいます。

 これまで党議員団としても感震ブレーカーの普及及び設置に対する補助を求めてきましたが、区は国や都、他自治体の取り組みを調査しながら検討するということでした。いつ発生するかわからない首都直下型地震に対して早急な対応が求められている今、中野区においても感震ブレーカーを普及させる上で、その広告塔ともなる設置補助を始めるべきではないでしょうか。見解を伺います。

 次に、コミュニティFMについて伺います。

 未曾有の都市型震災であった阪神・淡路大震災からことしで21年目となります。当時中学生だった私も兵庫県西宮市でこの震災を経験しました。まちのインフラは壊滅的な被害を受け、たび重なる余震の中、連日自転車で給水や炊き出しを行っている場所を探しました。そういった経験を通じて、災害時の情報の大切さを身にしみて感じています。

 中野区では、防災情報や行政情報を伝えるシステムとして、屋外に防災行政無線が113カ所整備され、災害情報や行政告知情報、夕方のチャイムなどが流されています。災害時に防災行政無線が果たす役割は重要です。しかし、過去の震災において、倒壊や破損により防災行政無線が十分機能しなかった事例が報告されています。そして、無線設備の運用に障害が生じる場合の原因として、その多くが電力の供給停止によるものであることも明らかとなっています。首都直下型地震においては、発電所や市街地の送電線の破損などによる長期停電が懸念されています。

 そこで、伺います。震災による停電が発生した場合、防災行政無線は非常用電源により何日間稼働できるのでしょうか。

 昨年12月1日、中野区は防災行政無線を室内で聞くことができる防災情報サービスの協定をJCOM中野と締結しました。このサービスは、気象庁が発信する緊急地震速報と自治体が配信する防災行政無線の放送内容を専用端末により提供するサービスです。この端末にはFMラジオが搭載されており、災害時には持ち出してFMラジオを受信することも可能です。JCOM加入者は月額300円、未加入者は月額500円となっています。今後、設置費や初年度を無料にするキャンペーンなどを行って普及の促進を図るようですが、来年度、この防災情報サービスに加入する家庭は何世帯を見込んでいるのでしょうか、伺います。

 みずからの経験に基づいても、災害時混乱する被災地において住民が求める情報を効率よく伝達することが求められています。そこで、昨今、コミュニティFMが注目されています。半径10から20キロ程度を受信エリアとする地域限定の放送で、平時は地元の身近な話題や広報、音楽やニュースなどを流し、災害時には地域に根差した災害放送を発信します。東日本大震災でも、コミュニティFMが運用された地域において、安否情報や給水、食料の供給情報、避難所や診療所、銭湯の開設状況を発信し、地域に特化したきめ細やかな放送で被災者を支えてきました。東日本大震災で開局した臨時災害放送局は29局と、これまで類を見ない数となり、コミュニティFMにおける情報伝達の必要性が強く認識されました。

 日本民間放送連盟・研究所が行った調査でも、被災状況の情報源としてラジオがほかのどの情報源よりも役立ったということが明らかとなっています。防災行政無線と比較しても、設置費用や維持費は10分の1程度だと言われているFM局が一つあれば、災害時も区内の情報を幅広く区民に届けることができ、費用対効果という点からもすぐれています。長期停電となれば、携帯やパソコンを充電することはできず、インターネットなどから情報を得ることは困難ですが、ラジオなら電池1本で長期間使用できるものがあります。また、防災行政無線は、屋内にいる場合や悪天候時に聞き取りづらい状況がありますが、ラジオがあり、電波が届けば、どんな環境でも放送を聞くことができます。高齢者をはじめ視力にハンディキャップがある方などへもスムーズに情報伝達ができ、いわゆる災害弱者へのケアという観点からも有効だとされています。こういった効果が着目され、防災行政無線の設置の有無にかかわらず開設の動きが広まっています。

 そこで伺います。中野区においても災害対策としてコミュニティFMの活用を研究、検討してみてはいかがでしょうか。

 23区でも独自のコミュニティFMによりバラエティ豊かなプログラムを展開し、好評を得ている自治体があります。また、渋谷区では、この春から、渋谷のラジオというコミュニティFMの放送が開始予定であり、東京オリンピックに向けさらなる地域の活性化、そして、防災、防犯のために活用できるメディアを目指すとしています。中野区でも、コミュニティFMを活用し、災害対策とともに、魅力の発信、地域の活性化という観点から、中野区らしい特色のある情報の発信ができるのではないかと考えます。ぜひ前向きな検討をお願いいたしまして、この項の質問を終わります。

 次に、商店リニューアル事業について伺います。

 区内の商店を取り巻く環境は、大型店やコンビニエンスストアとの競争、消費者ニーズの多様化や個性化などにより苦しい経営を余儀なくされています。区のにぎわいを発展させるために、魅力ある店舗づくりは重要です。2014年6月、小規模企業振興基本法が成立しました。小規模企業が地域経済と雇用の担い手として大きな役割を発揮していることに着目し、従業員5人以下の企業を小企業として定義し、個人事業主や法人化されていない家族経営の零細企業を地域経済の主体と位置付けています。この基本法の第7条では、地域の特性に応じた施策を策定し実施することを地方自治体の責務としています。これを受け、全国の自治体で中小企業振興基本条例などの制定が進んでいます。23区でも、17の自治体が条例を制定し、地域経済の活性化や小規模企業の持続的発展に取り組んでいます。

 中野区は、産業振興ビジョンの中で中小企業の振興を示していますが、より個々の小規模企業の振興に実効性のある施策が求められています。区においても小規模企業の振興を区の重要施策として位置付けるとともに、中小企業振興基本条例の制定を検討すべきだと考えます。見解を伺います。

 この間、自治体レベルで小規模企業振興を目指す積極的な動きがさまざまな形で広がっています。昨年、党議員団は、群馬県高崎市で行われている「まちなか商店リニューアル助成事業」を視察いたしました。この事業は2013年から始まり、商業の活性化を目的に、商売を営んでいる人、または営もうとする人が、店舗等の改装や、店舗等で専ら使用する備品の購入を行うことに対し、その費用の2分の1を補助するもので、100万円を上限とし、全て市内業者に発注させる仕組みです。市内の個店を支援するために広く周知を行うとともに、高齢者でも手軽に申請できるよう手続きを簡素化し、幅広く募集を受け付けたことが成功につながっています。今年度までの3年間で1,703件、11億7,470万円の助成を行い、経済波及効果はおよそ27億円を超えるとされています。

 もちろん、中野区と高崎市では地域特性などの相違があります。しかし、リフォーム工事も物品購入も地元の業者に限定することで、地域でお金が循環するという域内循環は中野区でも見込めるのではないでしょうか。見解を伺います。

 制度を創設するに当たり、高崎市の富岡市長は、2012年度に、商店振興のために何が必要なのか調査を行うよう指示し、直接職員が商店に足を運び要望を聞き取るという形で280件の店舗を訪問した結果、店の改装、修理などをしたいという意向の商店は2割程度ありました。さらに市がお金を補助するとしたらどうですかと聞くと、半数の方が、それならやりたいと答えたそうです。これらの結果を踏まえこの制度が始まりました。市長は、地元の小さな業者を支援する制度をつくることは自治体の役割とし、議会では、全会派が一致して制度を後押ししています。

 小規模企業振興基本法が自治体の責務としている地域の特性に応じた施策を策定するためにも、実態調査は欠かせません。中野区でも、まず区内の商店がどういった支援を求めているのか調査を行ってみてはいかがでしょうか、伺います。

 今、全国のさまざまな自治体で高崎市の「まちなか商店リニューアル助成事業」をモデルにした商店への支援が広がっています。江東区でも、商店街の中核をなす鮮魚、精肉、青果の生鮮3種を対象に、増改築費や設備費の2分の1、200万円までを補助する事業を今年度から始めています。実際に制度を利用した精肉店では、もう店を閉じようかと悩んでいたが、今後は息子の世代に後を継いでもらう決心ができたという声もあり、やる気の創出や後継者問題においても早速効果を発揮しています。

 中野区でも、国や都の支援メニューに任せるだけでなく、他の自治体でも効果を発揮している商店リニューアル助成事業の導入を検討してみてはいかがでしょうか。伺いまして、全ての質問を終わります。

2015年中野区議会 第2回定例会本会議 一般質問


1 子どもの貧困対策について

2 子ども施策の拡充について
 (1)保育園について
 (2)児童館について
 (3)学童クラブについて
 (4)その他

3 バス停の屋根設置について

4 その他


 2015年第2回定例会本会議において、日本共産党議員団の立場で一般質問を行います。

 まず初めに、子どもの貧困対策についてお伺いします。

 日本では、子どもの貧困問題が深刻化しています。厚生労働省の調べによれば、子どもの貧困率は過去最悪の16.3%に上り、国民の平均的な所得の半分に満たない世帯で暮らしている17歳以下の子どもが全国で約325万人あまり、6人に1人が貧困に該当しています。日本の場合、政府からの子育て世帯への援助が限られており、生活保護など公的扶助の捕捉率も他の先進国に比べて低いという状況があります。現在、中野区においては、国民健康保険料や保育料の値上げなど、さらに子どもの貧困を助長させるような状況と言わざるを得ません。また、3年間で段階的に行われている生活保護基準の引き下げに連動した就学援助基準の引き下げにより、区内では150人が非認定となっており、最終的には200人程度が就学援助を受けられなくなります。区は現在、就学援助の引き下げによる補助の打ち切りに対し経過措置を行っています。貧困の深刻化が進む中で、来年度以降もこの経過措置を継続すべきと考えます。認識をお伺いします。

 また、一昨年、子どもの貧困対策法が成立しました。子どもは将来を担う社会のかなめであり、深刻化する貧困の連鎖を食いとめなければならないという理念が広がり、施行されたものです。この法律の基本理念には、子ども等に対する教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的支援等の施策を、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会を実現することを掲げ、この基本理念に沿って地方自治体は子どもの貧困対策を総合的に策定・実施しなければならないと義務付けています。しかし、安倍政権が策定した政策大綱は実効性に乏しく、改善・充実を求める声が上がっており、自治体独自の努力も始まっています。足立区は、子どもの貧困対策に取り組む専門の部署を設けて早期発見・早期支援に乗り出しました。妊婦が母子手帳を受け取る際に提出する妊娠届出書にパートナーとの関係や生活費などで困っていないかを記入する欄を設け、子どもが生まれる前から貧困につながるリスクを見つける取り組みを行っています。また、区内全ての小学校で1年生の全児童を対象に健康状態や生活習慣、保護者の経済状況を総合的に調査しています。その結果を踏まえた上で同一児童を対象とした追跡調査も検討されております。経済格差が進む今、子どもたちの実態を解明することが重要です。中野区においても、切れ目のない子どもの貧困対策に取り組む上で、こういった専門の部署を設け、子どもの貧困問題に向き合うべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

 次に、寡婦(夫)控除のみなし適用についてお聞きします。

 現在、日本のひとり親家庭では貧困率が5割を超え、2人に1人が貧困状態にあります。これは先進国の中では最悪の水準です。日本のひとり親家庭の特徴は、就労率が高いにもかかわらず、貧困の状態だということです。子どもの貧困対策を考えるとき、ひとり親家庭への公的支援は中心的な課題です。さらに、婚姻歴のないひとり親家庭は税法上の寡婦(夫)控除の適用がないことから、区の保育料など一部の使用料について負担軽減の措置が受けられず、婚姻歴のあるひとり親家庭と同様のサービスを受けていても現状では利用者負担に差が生じています。現在、全国の自治体で保育園や幼稚園の保育料、学童クラブの利用料、住宅使用料などにおける寡婦(夫)控除のみなし適用の実施が進んでいます。ことし、第1回定例会におきまして、中野区においても寡婦(夫)控除のみなし適用をできるだけ早期に実施していくとのことでありましたので、この間検討はされてきたと考えます。いつからの実施となるのか、伺いまして、この項の質問を終わります。

 次に、子ども施策の拡充について伺います。

 まず、保育園について伺います。

 今年度より子ども・子育て支援新制度が始まりましたが、児童福祉法第24条第1項で実施責任は地方自治体にあることは変わっていません。その中で、多くの保護者が都の認可園を希望しながら不承諾になっているという状況があります。新制度のもとで保護者の入園希望がどの程度実際に反映されているのかという実態を調査する体制をつくり、本格的に保育施設の拡充に努めるべきだと考えます。現在、中野区において都の認可園に入れなかった児童数、いわゆる旧定義での待機児童数をお聞きします。

 また、子ども・子育て支援新制度のもとで、4月の段階で0歳から2歳児のみを対象にした保育施設に通う児童数は320人程度となっています。こうした保育施設にいる児童は、3歳になると保育環境を新たに見つけなければなりません。区は連携施設の設定や利用調整の加算により保育の継続を確保するとのことですが、出生数がふえ、さらに女性の就労がふえる中で、今後は3歳以降の受け皿がさらに不足することが考えられます。3歳になり保育施設を利用できなくなるという3歳の壁を生まないための対策に早急に取り組んでいくべきだと考えます。見解をお伺いします。

 続きまして、保育園の拡充について伺います。

 この間、保育園に子どもを預ける保護者に聞き取りを行う中で、家庭的保育事業や小規模保育事業に子どもを預ける保護者からは、遊具や園庭といった施設が充実している保育園への転園を希望しているという声が多く聞かれました。また、認証保育園を利用する保護者からも同様の声が聞かれます。中野区にはかつて41園の公立保育園がありました。これは保育所をつくってほしいという保護者の声に区が応えて拡充してきたものです。しかし、保育園適正配置計画や中野区財政健全化計画、そして10か年計画などのもとで廃園や民営化、民間委託が相次ぎ、公立保育園は現在16園となっております。待機児童の解消や保育の質の確保が求められる中で、子育て支援のかなめとなる公立保育園の廃園、民営化をこれ以上進めるべきではないと考えます。また、区は、中野区子ども・子育て支援事業計画の中で「子どもたちがのびのびと健やかに成長し、子どもを育てる喜びを感じながら、安心して子育てができるまち」を基本理念に掲げています。であるならば、子どもが安心して走り回れる園庭があり、資格を持った職員に見守られ、手づくりの給食を食べる、そういった子どもが育つ上で当たり前の健やかに育つ権利は保障すべきと考えます。区は、国有地、都有地、区有施設の活用などで、今多くの保護者が求めている都の認可園の拡充を進めるべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

 次に、児童館について伺います。

 中野区は、これまで8館の児童館を廃止し、さらにこれから11館の廃止を予定しております。児童館は乳幼児親子をはじめとした子どもたちの貴重な居場所です。私の子どもは1歳5カ月になるまで保育園に入れず、雨の日でも安心して走り回れる児童館を毎日のように利用しておりました。在宅の乳幼児親子にとっては、母親のストレス軽減、子どもの運動不足の解消、母親同士のつながりという点でも子育てにとってかけがえのない役割を果たしています。小学生には放課後や学校休業日の地域の遊び場としてキッズ・プラザには担えない役割を果たしています。さらには、地域のさまざまな団体と子どもを中心としたイベントが行われています。児童館がなくなることで、長い期間をかけて構築してきた地域活動や子育てネットワークの拠点が失われてしまうという職員の声もあります。児童館は地域の魅力です。

 そこで、お伺いします。これ以上児童館は廃止すべきではありません。答弁を求めます。

 次に、学童クラブについて伺います。

 学童クラブは、保護者が仕事や病気、看護などのため、放課後に家庭で保護を受けられない小学生にとって安心して遊ぶことのできる日常生活の場です。現在、核家族化や共働き家庭の増加などにより希望者はふえ続けているのに対し、整備が追いついていないことで学童クラブの待機児童は増加傾向にあります。中野区は、平成22年から平成26年の間にゼロ歳から5歳の未就学児の人口が1,200人増加しています。一方、少子化等を理由に数年間でさらなる小学校の統廃合を行う計画です。それに伴い、併設の学童クラブも統廃合されるというところもあります。今後、さらに学童クラブの待機児童は深刻になっていくことは明らかです。現在、区内の学童クラブで待機児童が発生している施設数と待機児童数を伺います。

 また、今年度、4カ所の学童クラブが民設民営で開設予定でしたが、実際には2カ所しか開設に至っていません。こういった事態を繰り返さないためにも、学童クラブの増設は区が責任を持って行い、待機児童の解消に取り組むべきです。今年度、子どもが学童クラブの待機児童になったというお母さんからは、仕事をやめるわけにはいかず、子どもの意見も尊重しながら新たに習い事を幾つかふやし放課後の時間を埋めたが、月謝が家計を圧迫しているという話がありました。ここでも子どもの貧困と連鎖的につながる事態を生み出しています。今後、さらに待機児童数はふえる傾向にあります。区長は、行政報告の中で女性が働き続けられる環境づくりということを述べられておられます。人口の流動性が高く、合計特殊出生率も全国で最も低いグループに属する中野区として、必要なのは子どもを育てながら安心して働き続けられる自治体にすることではないでしょうか。これ以上の学童クラブの待機児童を生み出さないために、民間ではなく区が責任を持って国有地、都有地、区有施設を活用するなど、早急な対応をすべきではないでしょうか。見解をお聞きします。

 次に、バス停の屋根、いわゆる上屋の設置についてお伺いします。

 バス業界からの要望を受け、都はこの春から都内の歩道において広告つきのバス停が設置できる条件を緩和しました。これにより上屋のあるバス停の設置が進むことが考えられます。上屋の製造、設置、清掃やメンテナンスは民間の広告企業が請け負うことになります。新しい広告つきバス停は、風防の役割を果たします。また、時刻表の文字を大きくしたり、太陽電池やLEDによる省エネタイプの照明を採用したりと、利用者の利便性や環境に配慮したものとなっております。バス停の充実はこれまでも多くの利用者が求めてきました。かつて、山手通りのバス停の上屋、ベンチ設置において、道路の拡幅工事に伴い、山手通りの問題に取り組む住民の皆さんが都に要求し、バス協会など関係者と協議して設置したという経過があります。設置が進めば、雨天の乗り降りの安全性が向上することや待ち時間に日差しをしのげるなど、高齢者にとっても利用しやすくなります。こういったバス停の上屋の必要性を区としてどのようにお考えでしょうか。認識を伺います。

 山手通りの成願寺前バス停や方南通りの南台交差点バス停など、このたびの基準緩和を機にバス会社が広告つきの上屋を設置できることとなるバス停は区内に数多くあります。もちろん、道路管理者として道路の安全性の確保などにより、どこでも可能とはならないでしょう。しかし、利用者の立場に立って、区としてバス会社を含めた関係機関に区内のバス停の上屋設置を要望すべきと考えます。見解をお聞きします。

 その他の項で1点、南部防災公園工事の安全対策について伺います。

 現在、南台一丁目において防災公園が整備中です。南半分の公園部分が第1期工事で完了し、28年2月までに北半分の運動広場の整備を完了する予定となっております。第1期工事で完成している公園において、現在も高い工事用仮囲いが設置されています。公園の南西の角が交差点になっており、角の部分には透明なアクリル板が施されておりますが、範囲が狭く、見通しも良好だとは言えません。実際に自転車同士の接触なども起こっており、地域の皆さんからは危険だという声が上がっています。これから第2期工事が始まるに当たり、交差点に接する工事用仮囲いにおいて、視認性確保と歩行者の安全性の向上のために隅切り部分を拡張するといった対策を区として事業者に要望することを求めます。見解をお聞きしまして、全ての質問を終わります。